2016年5月31日

ソニー「AOR CITY 1000シリーズ」のオススメ20枚

つい先日アナウンスされた、この夏のソニー「AOR CITY 1000シリーズ」。
人を破産させる可能性を秘めた、無謀とも思える「AORの名盤100枚を全部千円で売っちゃいます!」という企画。
僕もこの波に乗って、100枚のラインナップから、個人的にオススメしたいアルバムを20枚選んで紹介してみることにしました。


100枚という膨大なカタログともなると、人によっては「???」なモノも混じっていると思いますが、「そんなことはこの際、どーでもいいじゃん!」ということにしておきましょう。


だって、そもそも定義の曖昧なAORというジャンル。
Wikipediaの記事も酷く、書き換えてしまいたいほど(笑)

僕の好みもド真ん中(とされている方向)からは、ジャズ/フュージョン方面にちょこっとズレています。
ファン同士、そのズレの違いを探りあったりするのがまた、楽しかったりするじゃないですか・・・
(そういう方は、ココに集いましょう。)


というワケで、今回の再発ラインナップ100枚の中から、初心者〜中級者向け(?)に、僕的オススメを20枚選んでみました。
このシリーズがAORにハマるキッカケになってくれれば嬉しいですからね。
知らない/持っていないモノがあったら、是非チェックしてみてください。


(アルバムからオススメを3曲ずつ選んで、Youtubeのリンクを貼っておきました。参考にどうぞ。)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


1. Airplay『Airplay(ロマンチック)』1980年
このクソださいジャケも、何周も回るとカッコよく見えて来る・・・来ない。(残念ッ!)
AOR界の2大プロデューサー、デヴィッド・フォスターとジェイ・グレイドンが組んだ、ワン・アンド・オンリー作。
AORファンの間だと、みんな聴きすぎている所為か、意外と賛否が割れたりすることもあるけれど、80年代前半の音作りの1つの指針になったアルバム、ということは間違いないですよね。
僕も、「ロマンティック・ハードネス」な路線はあまり得意な方ではないのですが、それでもやはり、「Nothin' You Can Do About It」を爆音で聴いたら、イヤなことなんて一瞬で吹き飛んでしまいます。

オススメ
Nothin' You Can Do About It
After The Love Is Gone
Cryin' All Night


2. Boz Scaggs『Silk Degrees』1976年
"風シル"と並んで、「アダルト・オリエンテッド」なイメージをジャケがピッタリ表している名盤。内容は説明不要ですね。
ニック・デカロ『Italian Graffiti』(1974)を原点とする説もありますが、このアルバムのほうが「AORの出発点」として広く認知されています。
(そもそも、この再発シリーズの謳い文句が「AOR生誕40周年記念」ですから、ネ。)
録音に集まったメンバーがのちにTotoを結成することなど、AOR史的に見ても重要な作品。
もちろん、同発の『Down Two Then Left』(1977)と『Middle Man』(1980)も要チェックです。

オススメ
Lowdown
We're All Alone
Lido Shuffle


3. Toto『Toto(宇宙の騎士)』1978年
上記のボズ・スキャッグスの録音に集まった、トップクラスのスタジオミュージシャン達が結成したスーパーバンド。
AORの定番バンドですが、Airplayと同様に少しハード(産業ロック寄り)なサウンドかな。
個人的には(あの"ナイトフライ"を押しのけて)グラミーを総なめにした4枚目『Toto IV(聖なる剣)』よりも、アルバムとしては完成度が高いと思います。
「Totoはベスト盤くらいしか聴いたことがない!」という人には、
この1枚目『Toto』→同発の4枚目『Toto IV(聖なる剣)』(1982)→7th『The Seventh One』(1988)
という順番でアルバムを聴くのがオススメです。

オススメ
Rockmaker


4. Bill Labounty『Bill Labounty』1982年
AOR系SSWの筆頭格。
バックの緻密な演奏と、少し脱力感のあるボーカル、ベストバランスな名盤。
一昔前までは、差し替えられた爽やかなジャケの方が有名でしたが、最近はオリジナルのこの「落武者ジャケ」ばかり目にしますね。
中身の渋さや哀愁は、プールサイドよりもこの顔の方が合っている気がします(笑)
ジェフ・ポーカロとスティーヴ・ガッドの東西横綱のプレイを愉しむアルバムでもあります。ドラマーもマストでチェック!

オススメ
Dream On


5. Dionne Warwick『Friends In Love』1982年
Al Jarreau『Breakin' Away』と並び立つ、ジェイ・グレイドンによるプロデュース作品の2大巨頭。(※あくまで個人の意見です)
前回再発からかなり時間が経っていたので、「欲しいけど高かった!」という方も多いのではないでしょうか。
収録曲の多くはカバーで構成されていますが、どれもアレンジ・質感が最高に研ぎ澄まされています。
バート・バカラック作品で歌ってきたからなのか、黒っぽさはかなり抑え気味の歌手で、ジェイのAOR的質感との相性はバッチリ二重丸!
一家に1枚です。
「For You」を聴いて何も思わないなら、AORは聴かないほうがいいと思います(笑)

オススメ
For You
Betcha By Golly Wow
With A Touch


6. Pages『Pages(ファースト・ペイジズ)』1978年
フュージョン色の強いAORがお好きな方には、やっぱりペイジス。
構築度の面では、Steely Danとも互角に渡り合える存在だと思います。
気に入った方は同発の2nd『Future Street』も是非。
数年前までとんでもない値段が付いていたこのアルバムが1000円なんて、ありえませんよ?(笑)
※1981年の3rdも同じ『Pages』というタイトルなので要注意。

オススメ
Let It Go
If I Saw You Again
This Is For The Girls


7. Gino Vannelli『Nightwalker』1981年
こちらもフュージョン系AORの筆頭格、ジノ・ヴァネリ。
有名なのは前作収録の「I Just Wanna Stop」ですが、こちらの方がポップスとして、歌と演奏のバランスが整っていて好きなアルバムです。
このアルバムやペイジスの3rdなど、(ちょっとプログレの入った)フュージョン系AORには、ヴィニー・カリウタのドラムがよく馴染みます。
ちなみに、個人的命名は「AOR界の家系ラーメン」。
バリカタ、味濃いめ、脂多め、みたいなイメージで、
声は艶多め、胸毛は濃いめ。(笑)

オススメ
Living Inside Myself
Nightwalker
Santa Rosa


8. Dane Donohue『Dane Donohue』1978年
内容の充実度の割には、上の7枚と比べると少し知名度が劣るかな?といった感じのデイン・ドナヒュー。
曲によってはイーグルスやジェイムス・テイラーっぽかったり、中期スティーリーダンっぽかったり。意外とバラエティに富んだ、飽きさせない1枚。
気に入った方は、このアルバムでもプロデュースをしているテレンス・ボイラン(ドナルド・フェイゲンの大学時代の友達だったりします)辺りを聴くと、きっとハマるハズ。

オススメ
Freedom


9. Ned Doheny『Hard Candy』1976年
AOR界のお坊っちゃま。
だらしないお腹をしていますが、内容はライトでメロウでちょっとファンキーな名盤。
意外と知られていないかもだけど、チャカ・カーンで有名な「What Cha' Gonna Do For Me」の作曲者。

オススメ
Get It Up For Love
Each Time You Pray
Valentine (I Was Wrong About You)


10. Jimmy Messina『Oasis』1979年
ポコやロギンス&メッシーナどで活躍したジム・メッシーナのファーストソロアルバム。
フォークロックの隙間からラテンのフレーヴァーがほのかに香る、文句ナシの名盤です。
このテイストはあまり似たアルバムが無さそうですが、ホルヘ・サンタナ(カルロス・サンタナの弟)なんかは近いかも。

オススメ
New And Different Way
Seeing You (For The First Time)
Free To Be Me


11. Robert Kraft『Retro Active(ラヴァーズ・メロディー)』1982年
ラリー・カールトンのプロデュースが光る、ちょいとフュージョン系なAORの名盤。
「Single, Solo」でのジェフ・ポーカロのドラム、
「I Wonder What You're Like」でのペイジスのコーラス、
「What Price Glory?」でのシーウインドホーンズの活躍などなど、
地味ですが聴きどころ満載の名盤。

オススメ
I Wonder What You're Like
What Price Glory?
Single, Solo


12. Paul Anka『Walk A Fine Line』1983年
50年代から活躍するカナダ出身のシンガー、ポール・アンカがAOR方向に舵を切ったアルバム。
同郷デヴィッド・フォスター、マイケル・マクドナルドが大活躍しています。
上の2人が好きな人にはたまらない作品ですね。
1曲目「Second Chance」から聴き覚えのある"あの"アレンジでノックアウト!
2曲目はやたら音量の大きい、聴き覚えのあるコーラス(?)が・・・笑

オススメ
Second Chance
Hold Me 'Til The Morning Comes
Darlin', Darlin'


13. Niteflyte『Niteflyte』1979年
このアルバムの「If You Want It」の話をすると、9割は山下達郎「SPARKLE」に話題が逸れます。
同様に、次作『Niteflyte II』(1981)収録の「You Are」の話をすると、8割はSMAP「がんばりましょう」に話題が逸れます。(笑)
そんな哀しきナイトフライトの名盤。
「If You Want It」以外にも、「All About Love」「I Wonder」あたりはゴキゲンなファンキーチューンでオススメです。

オススメ
If You Want It
All About Love
I Wonder


14. The Bliss Band『Dinner With Raoul(デビュー!)』1978年
中期スティーリー・ダンへの憧憬を具現化したようなアルバム。
スティーリー・ダン・フォロワーをお探しの方には激オススメです。
ジェフ・バクスターのプロデュース、マイケル・マクドナルド参加など、本家からの"ドーピング"も見逃せませんね。(笑)

オススメ
Don't Do Me Any Favours
Rio
「On The Highway」


15. Bill Withers『Watching You Watching Me』1985年
近年入手困難だった(かな?)、嬉しい再発。
いきなりの「Oh Yeah!」では、デヴィッド・フォスター/ラリー・カールトンのソングライティング、イントロだけ生のネイザン・イーストの泣かせるベースライン。
この1曲だけでお釣りが来ます。

オススメ
Oh Yeah!
Something That Turns You On
Watching You Watching Me


16. Deniece Williams『When Love Comes Calling(ラヴ・コーリン)』1979年
デヴィッド・フォスターとレイ・パーカーJr.をプロデューサーに迎えた、電話ボックスジャケアルバムの女王。
フォスターのイツメン(いつものメンツ=Toto勢&ビル・チャンプリン)をはじめ、とんでもない豪華ミュージシャンが名を連ねていますね。
いつもよりディスコファンキーなエンジンの掛かったデヴィッド・フォスターを楽しむアルバムでもあります。(Keane Brothersや覆面ユニットのThe Bottom Line然り・・・)

オススメ
I Found Love
When Love Comes Calling
God Knows


17. Far Cry『The More Things Change...(ファー・クライ)』1980年
スティーリー・ダンのエンジニアとして有名なエリオット・シャイナーの指揮下で制作された、ファー・クライの唯一作。ドナルド・フェイゲン本人をはじめ、SDのレコーディングにも参加しているミュージシャンがちらほら。
ゴキゲンなコーラスを聴かせる曲から、ちょっとSDっぽい不気味な曲まで、いろんな魅力の詰まったアルバム。

オススメ
The Hits Just Keep On Comin'
It's Not As Simple As That
Some Things Will Never Change


18. Larry Lee『Marooned(ロンリー・フリーウェイ)』1982年
鈴木英人によるこの差し替え日本盤ジャケが最高に合っている、ラリー・リーの一発屋アルバム。
AOR系のコンピに「Don't Talk」以外の曲が収録されているのを僕は見たことがないですが、他の曲もなかなかですヨ。
この機会にアルバムで是非。
・・・とは言っても、オススメは「Don't Talk」なんですけどね(笑)

オススメ
Don't Talk
Just Another Girlfriend
Only Seventeen


19. Silver『Silver(ファースト)』1976年
とにかくコーラスがウマい!ウマい!
そんなウエストコースト系AORの名盤。
イーグルスやドゥービー・ブラザーズからAORに入ってきた人にはドンピシャだと思います。(イーグルスのバーニー・リードンの弟、トム・リードンも参加してますヨ。)
「Wham Bam」のイントロが「波乗りジョニー」のギターソロの入りとカブるのは僕だけでしょうか・・・?

オススメ
Wham Bam
Musician (It's Not An Easy Life)
All I Wanna Do


20. Tom Snow『Hungry Nights』1982年
Melissa Manchester「You Should Hear How She Talks About You
Sergio Mendes「Alibis
Diana Ross「Gettin' Ready For Love
などなど・・・
一聴しただけだと「あれ、地味?」と思ってしまうけど、じっくり聴いてみると一癖も二癖もあるコード進行と転調。
そんな不思議でスルメな曲を書く、個人的に大好きなソングライター、トム・スノウのソロアルバム。
1曲目「Hungry Nights」のサビなんて、普通に聴こえるけど、「ベース、そこ弾くか!?」という楽しみがあったりします。

オススメ
Hungry Nights
Time Of Our Lives
Soon


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


長々と書きましたが、皆さんのお気に入りは見つけられたでしょうか・・・?

ソニーだけでなく、他のレーベルでも同じようなキャンペーンをやって、世の中をAORで埋め尽くしてほしいものです(笑)

オッサンが戻らぬ青春の思い出に浸るためだけのモノでは、あまりにも勿体無いですから。

そんなワケで、僕の選んだ20枚に限らず、
持っていないAORアルバムは、お財布が許す限り、この機会に集めてみてはいかがでしょうか?全部千円ですからね。


ということで、
ではでは。


(ちなみに僕、このブログにアルバムのジャケを貼る時は、画像サイズをiTunes推奨の600×600ピクセルに揃えているので、iTunesのアートワークを大きく、キレイなものに統一したいときにも、このブログから画像を引っ張ってくると役に立ったりしますヨ。ごく限られたジャンルですが・・・)





マニアが食いつきそうなのは、このへんかな・・・?(笑)

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